むくみの原因は急激なホルモンの変化やタンパク質不足

妊娠期間中には出産のために血液量が増加し、体重増加やむくみが発生します。

妊娠をすると体内に通常よりも多くの水分と脂肪を保存するため、急激なホルモンの変化や体力が低下したり、タンパク質不足などの原因で血液循環が低下しやすくなります。その時に水分や老廃物が抜けず、組織内に停滞すると腕や足、顔などが腫れる原因となり、むくみが酷くなると手足が腫れ、日常生活に様々な支障を与えます。

特に手足が酷くしびれたり、めまいや動悸などの現象は産後の浮腫管理が不十分で後遺症に発展した場合に起こされる症状であるため注意が必要です。

産後のむくみは通常、出産後3〜4日から抜け始め、殆ど尿と汗で排出されますが、一部は肥満に繋がる場合が多いので、この時期には体系的な浮腫管理が何よりも重要になります。

産後の肥満は乳がんや心臓病、糖尿病などの成人病誘発を高めるだけでなく、出産に弱まった関節や骨盤、脊椎などの痛み、うつ病などを誘発してしまいます。

適度な運動や十分な睡眠でむくみを解決しよう

むくみの対策方法としては、適切な運動や十分な睡眠などがあります。

簡単な運動で自然に汗を出すことは、産後のむくみや毒素を抜くのに効果的です。出産直後から3週間まで汗を出す時は上着は薄く、パンツは厚く着ることが望ましく、厚い布団の代わりに薄い布団を何枚も覆うほうが体温調節をしやすくします。汗を出す時間は体力の消耗が少ない午前10時から正午を選ぶことが望まれます。

ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動はむくみや肥満の予防にも効果的であり、開始時期は産後6週間程度から始めるようにします。また、ランニングマシンを利用する場合は軽く歩くことから始め、下半身のストレッチで骨盤周辺の筋肉をほぐした後に実施するようにします。

水泳などの全身運動はむくみを抜くだけでなく、体脂肪を減少するのにも効果的です。しかし、冷たい水に長時間さらされると産後風を引き起こすことがあり、感染などの危険性がありますので注意が必要です。水泳は出産3ヶ月程度が経ってから可能でありますが、冷え性の症状がある場合は他の運動を選択するようにしましょう。

また、サウナやお風呂に入って汗をかくことは避けるようにします。体の水分だけ抜けていくのですぐに元の状態に戻り、筋肉の弾力性がなくなる可能性があります。

産後浮腫の最も簡単な対策方法では母乳授乳があります。ただし、母乳を与える場合は頻繁に空腹を感じ、食欲が増えるので過食を避け、新鮮な野菜や果物を十分に摂取するようにします。

なかなか運動が出来ない、続かない方にはリンパマッサージなどもあります。体内の老廃物を排出してくれることによってむくみを解消する効果があります。